フコイダン 記録と記憶3|映画な話|ノフログ ~noof's weblog~ 忍者ブログ

日本の「バカ」が濃くなっていませんか?

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記録と記憶3

山形国際ドキュメンタリー映画祭。
今回は、回数券を買っていたものの、いろいろな誤算などが生じ、
あと1回分残っていた。
記念にとっておくのもいいが、やっぱり、もっとドキュメンタリーが見たい!
と思っていたが、仕事がある。
なかなか見に行くにも、仕事帰りに行くとなると、
風呂に入るなり、シャワーを浴びるなりしないといけない。

そんな中、10月10日、「標的の島 風(かじ)かたか」なる作品が上映される。
この作品の監督が、元・琉球朝日放送のアナウンサーだった三上智恵さん。
前回の映画祭でも、三上アナ・・・いや、三上監督の映画が上映されていたが、
このときは見れなかった。
今回はぜひとも見ようということで、会社帰りにフラッと山形市民会館へ行ったのだった。





三上監督は、これまでも沖縄の基地問題に関する取材を、
QAB時代から継続して行っていたらしい。
そして、ドキュメンタリー番組や映画という形で公開している。

今回の「標的の島 風(かじ)かたか」 風かたかとは、沖縄の言葉で
風よけや防波堤の意味だという。
米軍関係者の女性暴行事件で、その女性を守れなかったということと、
沖縄、いや日本がアメリカの防波堤になってしまうのか?
などの意味からこのタイトルになったらしい。

映画は、沖縄の基地問題の話と自衛隊の基地の問題に関するドキュメンタリーである。
と、書いてしまえば、かなり硬派な映画のようにも感じるかも知れないが、
中身は、基地問題を中心に、宮古島・石垣島の伝統文化などについても
取り上げていた。


もちろん、この映画の上映後は、
三上監督と制作スタッフの質疑応答の時間も設けられていた。
ステーションQやQABのアナログ放送停波前のクロージングで聞いた
あのお声の方を生で見る機会なんてまず、東北ではそうそうないだろう。

このドキュメンタリーの取材の裏側はもちろん、
QAB時代のテレメンタリーの制作の舞台裏の話だろうか?
そういったところまでかなり話していた。

また、宮古島や石垣島といった、沖縄本島以外のテレビの事情も、
三上監督から語られていた。
長年NHKだけしか見れなかったことや、
民放が見れるようになったのはつい最近の話だということなど。

それによって、NHKのテレビの報道だけしかわからないため、
他のRBC、OTV、QABがどのような報道をしているのかがわからない。
結果的に、報道を比較して見ることや
考えることができなかったという。
結果的に軍事施設建設賛成派が多くなる傾向もあるが、
その一方で、危険な面は何なのか?というところも・・・。


最後に、三上監督がおっしゃっていたのが、
ドキュメンタリーや報道に関しては、様々なものを
見ておいたほうが良いということ。

ネットでも、偏ってしまう話も多々あるが、
中立の立場から色々と考える必要がある。
民主主義だからこそ、様々な視点を持つことも重要だということを
話していた。

長年、テレビの報道に携わってきた方の話は、
心に何かを語りかけているかのようなものだった。

ちなみに、会場を出てすぐ、
何やら人だかりがあったが、
そこの中心には三上監督がいたらしい。

こうして、今回の私の山形国際ドキュメンタリー映画祭は終わった。
今回は、海外の作品よりも、国内の、しかもテレビメディアに
何らかの関係のある作品を見ていた。

テレビという何らかの制約がある中で作られたドキュメンタリー、
そして、映画というテレビより制約は緩いかもしれない中で作られたドキュメンタリー。
同じような切り口で作られたとしても、監督・ディレクター・プロデューサーが
本当に伝えたいこととは一体何なのだろうか?
それを読み解きながら、テレビのドキュメンタリーを視聴していくのも面白いのかもしれない。

さて、次は2年後。
今度はまた多くの作品に触れるとともに、夜の懇親会とやらに行ってみたい。
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