フコイダン 記憶と記録|映画な話|ノフログ ~noof's weblog~ 忍者ブログ

日本の「バカ」が濃くなっていませんか?

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記憶と記録

2年に1度開催されている、山形国際ドキュメンタリー映画祭。
前回の2015年に、山形市民会館で上映されていた「真珠のボタン」を
鑑賞してから、この映画祭にある意味ハマってしまった。

いや、国内外から様々な関係者が集まって、
作品を鑑賞するという光景を生で見て、
感動してしまったこともあるのかもしれないが。

前回は1作品だけ。
今回は、出来れば多くの作品や何かしらのイベントに参加してみたいと思い、
回数券を購入して、鑑賞したのだった。





まずは、ドキュメンタリー作品ではないのだが、
押井守監督が初めて実写映画のメガホンを取った
「紅い眼鏡」
主演は、「ハイスクール奇面組」の一堂零役や、
「パトレイバー」のチバシゲオ役の千葉繁さん。
他にも数多くの声優さんが出演されているが、
何故、押井監督の作品が映画祭で上映されたのか。

今回の映画祭では、私の地元・上山市にかつて存在した「トキワ館」
そして、40年以上前の酒田大火で、火元となった映画館「グリーンハウス」の
特集が組まれ、関係者の証言や関連作品の上映が行われていた。
その一つで、押井監督の映画が上映されたが、
どうも、ここがロケ地として使われたのだという。

今でもトキワ館は建物が残っている。
しかし、私は入ったことがなく、
映画も見たことがなかった。
現役で使われていた頃の映画館だと思われるが、
内装や館内の設備と思われるところも
チラホラ映されていた。

行ったことがある方にとってみれば、
懐かしの映像なのかもしれないが、
私には、かなり新鮮な映像だった。

別の日には、そのトキワ館が実家である、
脚本家の伊藤和典さんのトークショーが開催されていたが、
その日は仕事だったため、聴くことが出来なかった。



「紅い眼鏡」のあとは、
パネルディスカッションを見に行った。

テーマは、「テレビ・ドキュメンタリーの現場から東日本大震災を考える」
山形美術館で開催され、時間帯も遅い時間帯だったが、
用意されていた客席が埋まるくらいの人が集まっていた。

冒頭で司会の方も、少人数のパネルディスカッションのつもりだったという話をされていた。

このパネルディスカッションでは、東日本大震災のドキュメンタリーについて
震災の取材をされていた、NHKと民放のディレクターが参加していた。

本編に入る前に、まず、民放で放送されていたドキュメンタリーを鑑賞し、
そこから、参加者全員思ったことや感想などを入口で渡された用紙に記入。
さらに、近くに座っていた方数名と色々と話し合って・・・
という、学校の授業以来のことをやっていた。

本当は少人数云々のお話は、これがやりたかったからかも知れないが。

今回上映されたのが、中京テレビ制作のNNNドキュメント。
どうもこれが、元々は、2時間近くあるドキュメンタリー映画を再編集して
放送されたものだったとか。
元となった映画も実は、このパネルディスカッションの前に上映されていたとか。

偶然隣りに座って居られた方が、その映画を見たらしく、
内容は基本的に一緒だが、編集方法や誰をメインに扱うのかといったところ、
話の進め方など、TV版と映画版とでは異なるという。
一番大きな違いは、ナレーションの有無らしい。
TV版(というより、NNNドキュメントを始め多くのドキュメンタリー番組)では
ナレーションで進行していくが、映画版は一切なかったらしい。
これにより、TV版は様々な説明をナレーションで知ることができるが、
映画版は作品を見ていくうちに知っていくという形になるらしい。
あくまでも、取材をしている監督の目線で話は進行していく。
しかし、TV版では、取材をする側の人が存在がぼかされているような感じもした。

そうした、尺や媒体の違いによって表現方法も変わっていった。
また、NNNドキュメントの制作上の舞台裏というのも、
聴くことが出来た。

ただ、今回のパネルディスカッションは制限時間が2時間だったため、
かなり消化不良だったようにも思えた。
もう少し時間があれば、かなり突っ込んだ内容も聴けたのかもしれないが、
どうも、深夜に開催されているという、飲み会だったか、
交流会では、色々と聴けたかもしれないらしい、

また、このパネルディスカッションでは、
客席側にも、マスメディアの関係者が数多く参加されていた。

やはり、ドキュメンタリー番組の制作者にも関心がある映画祭だということを知ることが出来た。

しかし、1日だけで終わるのはもったいなかった。

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