- 出演者がステージに勢揃い
- 出演者の後ろには、大勢の合唱団かダンサーの皆様
- 全員で名曲を大合唱
- 生演奏される曲のアウトロ部分は、原曲よりも大幅に編曲・・・と言うか改竄
- アウトロに入った途端、電飾や照明の点滅速度が高速化
- ステージ上には、大量の紙吹雪
- 曲が終わったら、ステージの上手・下手のキャノン砲からテープ発射
- ステージ全体の画に切り替わらないかぎり、何故か発射されない
- 生演奏で調整が効くはずなのに、なぜか毎年曲が中途半端に終了
以上が、大抵の日本での生放送の大型音楽番組(特にちょっと前の歌謡曲を披露する番組)
でのよくありがちな演出。
その手の番組をよくご覧になっている方なら、ああ、あの番組だなと思われる方もいらっしゃるだろう。
ぶっちゃけ、大抵はNHKで、
数件程は民放でのありがちな演出だが。
ただ、今年のNHK「思い出のメロディー」しかり、
昨年末の「紅白歌合戦」は、ついにこの手の演出から外れたわけだが。
大抵、こういう番組は、エンディングを見てしまえば、
どんな番組だったかがわかってしまうような演出が多い。
出演者の顔ぶれとか、どんな感じだったのかとか。
ただ、昨年末の紅白。
いつもどおりの「蛍の光」
いつもどおりのキャノン砲からのテープ発射。
「終」のスーパーが出て番組終了。
のはずが、放送終了残り30秒、
NHKホールの外の映像に切り替わり、
スペシャルゲストのタモリさんとマツコ・デラックスさんが語って、
NHKホールをあとにするというエンディングとなった。
当日の私は、すぐ近くのbunkamuraオーチャードホールでの
「東急ジルベスターコンサート」を観ていたので、
まさかこんなことになっていたとは、予想もしなかった。
ここ20年以上は、同じような終わり方をしていたので、
ちょいとひねったエンディングもありではないだろうかと。
最近、テレビはあまり観ていなかったが
「うたコン」もエンディングがちと変わっていたような。
「NHK歌謡コンサート」では、トリの歌が終わったあと、
出演者がステージに集まり、
三原綱木とザニューブリード、東京放送管弦楽団の生演奏による、
エンディングテーマの生演奏で締めていたはずだが、
うたコンでは、トリのあとはエンディングの締めのコメントだけで
終わるというものに変わっていた。
2017年以降どうなっているのかはわからんが。
それと似たようなことが、
8月5日の「第49回思い出のメロディー」で。
今回は、美術さんがこだわったのかどうか知らんが、
曲名のタイトルが手書きのロゴになっていた。
その代わりに、NHKの昔の音楽番組でよくあった、
歌詞スーパーやら、作詞作曲者名のスーパーなどは
NHKの速報スーパーでよく使うフォントに。
近年は、ほとんどがパソコンで簡単にスーパーが作れるようになってしまい、
手書きのスーパーはほぼ皆無。
番組に合わせた雰囲気のフォントを使って作成しているケースが多くなったが、
今回は非常に珍しい物を見ることが出来た。
まあ、速報スーパーのオンパレードのように見えたのも、
最近ラムダシステムズの「LSNマール体」と呼ばれる丸ゴシック体が、
ほぼこの速報スーパーでしか使われなくなってしまったのもあるかもしれない。
それよりも、以前から一部で指摘されているが、
ラムダのフォントのデザインがあまりにも歪で美しくない。
(担当者さんには申し訳ないが)
代わりに、私も愛用しているフォントワークスや、
一部の放送局で使用しているモリサワのフォントが増えつつあるのは言うまでもない。
今回、「思い出のメロディー」が速報スーパーのフォントのオンパレードだったのは、
単に、以前多く使われていた、写研の丸ゴシック体「ナール」と
名前が似ていたから・・・だったりして。
フォントワークスだったら、丸ゴシック体は「スーラ」になりますよ。奥さん。
モリサワも最近は「ソフトゴシック」なる丸ゴシック体を出しているそうだが。
と、かなり脱線してしまった。
番組のエンディングの話だ。
今回の「思い出のメロディー」は、
森進一さんの「北の螢」がエンディングの曲となった。
いや、これで終わるのか?という雰囲気だった。
曲のアウトロに入り、スタッフロール?
それとともに、出演者がステージに全員登場。
ここで総合司会の氷川きよしさんに感想を聞いて
有働アナの「それではみなさん、さようなら」
で、あっさり終了!?
これまでの「思い出のメロディー」なら、
「北の螢」がフィナーレの曲であれば、
途中のサビから、出演者全員登場して大合唱が始まるというパターンもありえた。
てっきり、今回はこのパターンで番組を締めくくるのかと思っていたが。
恐らくこの「思い出のメロディー」の放送の歴史で
珍しい番組の締めくくりだったのかもしれない。
最近は、余りにも教科書通りというか、
これまでの歴史通りに番組を作り上げるような感じが多くなってしまっている。
いろいろな意味でおとなしいとでも言うべきだろうか?
その結果、全てがコピーにコピーを重ねて、文字が薄くなったような
番組が多発してしまっている。
結果、実験的な番組もない。
昨年末の紅白、そして、今回の思い出のメロディーは
今までのような、「ザ・NHK音楽番組」を脱却するための
一つの実験だったのかもしれない。
テレビって、そういうところだったんじゃないんでしょうかねぇ?
もう少し、メディアもなんとかしてくださいな。
いや、単に今回は小林旭さんとひふみんがしゃべりすぎて、
放送時間ギリギリになってしまい、
本当ならばやる予定だった、
全員での合唱曲をカットしただけかもしれないが。