フコイダン 続・異なる世界|映画な話|ノフログ ~noof's weblog~ 忍者ブログ

日本の「バカ」が濃くなっていませんか?

続・異なる世界

三鷹の森ジブリ美術館を後にし、
三鷹から立川へ。

立川駅前にある、立川シネマシティ。
シネマ・ワンとシネマ・ツーの2の建物がある。

シネマ・ツーで上映されている「ガールズ&パンツァー 劇場版」
既にブルーレイが発売されているのにもかかわらず、
1年以上上映しているというとんでもない事態になっている。
「極上爆音上映」とやらで有名になっているらしいが。






知人は以前、大洗に行き、ガルパンの街を見ていたが、
作品自体は見ていなかった。

私も、TV版、劇場版ともに全く見たことがなかった。
何らかの番組で取り上げられていたり、
Twitterのタイムラインで話題になっている
というのを見た程度。
予備知識としてあったのは、
主人公?はプリキュアに出ている人が演じているとか、
大洗が舞台だとか、戦車が出てきてなんか戦うとか、
そういった程度だった。



さて、立川シネマシティ。

近未来的な建物で、なんというか、
東京国際フォーラムを小さくしたような・・・そうでもないような。
シネマ・ツーの館内には、1階にピザ屋さんがあった。
美味しそうな香りが漂ってきた。

しかし、チケットの発券やらコンセッションは?

それは2階だった。
今回のチケットはネットで購入。
チケットの発券機でチケットを出した。
もちろん、窓口もあるが、
表示されていた上映作品案内がなんともレトロ。

最近のシネコンなら、液晶画面が何台か並んで設置されていて、
そこに、上映作品のタイトルと時間、
座席の販売状況が出ているのだが、
こちらは、小さなポスターがあり、
その横に上映時刻とランプが。
上映時刻は、値札のような感じではめこんであった。

昔の山形シネマ旭とか、そんな感じじゃなかったっけ?
劇場の上映作品の時間案内とかって。

チケット売り場の横には、コンセッションがあった。
だが、肝心の劇場は?

2階のコンセッションからスロープを降り・・・
先程のピザ屋のすぐ後ろが劇場。
シネマシティでは、スクリーン1とかスクリーン2とか言わずに、
a studioとかb studioと言うらしい。
まるで、放送局とか映画の撮影所のような。
恐らく、後者を意識してるかと思うが。

そして、中に入ってからも色々と
よくあるシネコンとの違いが多々あった。

まず、普通はスクリーンの後ろに設置されているはずのスピーカーが、
スクリーンの左右に設置されていた。
しかも、なんというか、ライブ会場でよく見かけるようなスピーカー。
これも音に拘って、あえて左右に設置していたのだろうか?

次に、照明が何か違う。
天井からの明かりはない。
座席に設置されていたキャンドル風の照明が点灯し、
スポットライトでスクリーンを照らしていた。
これが、上映前の照明。
間接照明をベースにした明かりというのも珍しい。

スクリーンを照らしているということは、
大手シネコンなどでよくやってる、上映前の非常口案内・座席案内やら、
注意喚起の画面は流れない。
代わりに、上映前に係員の方が「まもなく上映を開始します」
というアナウンスをスクリーンの前でやっている。

そして、会場から拍手?

これも、何かで見た記憶がある。
「こち亀」か何かで映画館閉館のお話のときに、
そんなシーンがあった。

ただ、私が子供の頃、七日町にあった映画館で
そのような上映前の挨拶なんて・・・無かったような気がする。

しばらくして、上映開始前のピアノの曲?
この点は、山形のソラリスやフォーラムに似ている。
あるいは、渋谷のBunkamura オーチャードホールの
開演を告げる鐘の音のようなものかと。

そして、流れたのは、
いきなりの映画泥棒、
映画の予告編が流れて、すぐに「ガルパン」

ん?映画館のロゴムービーとかは?
ウサギとかカモはのアニメは?
(それ、前の話だろ)
いや、パンツ履いたブタとか、「た~か~の~つ~め~」とかは?
(どこだそれ?)

この映画の予告編と映画泥棒、そして本編だけという流れは、
以前はソラリスやフォーラムでも同じような上映を行っていた。
(そういえば、鶴岡まちなかキネマってどうなんだろう・・・)

今や多くのシネコンでは、
上映前に必ず映画の予告編だけでなく、
普通のCMや映画館用に作られた企業CMが流れている。
10年ぐらい前に、今は亡き横浜みなとみらいの109シネマズで映画を見た時、
この延々流れる普通のCMに衝撃を受けた。
TOHOシネマズとなると、予告編やCMだけではなく、
ミニ番組のようなものを上映していた。

ところが、立川シネマシティ、
ガルパンだけなのかどうかわからないが、
予告編と本編だけというシンプルな上映形式には、
なんとも懐かしいという感じがした。

いや、それだけいまのシネコンの上映形式に
慣れてしまったということなのだろうか?


この懐かしさを一気に吹き飛ばしてしまったのが、
ガルパンだった。
ただ、今回鑑賞したガルパンは、
立川シネマシティ名物の「極上爆音上映」ではなかった。
ちょうど行った当日から、
普通の音量での上映を一週間限定で行うということをやっていた。
なんともタイミングがいいのやら悪いのやら。

極上爆音上映とやらを聞きたかったのだが、
ここで上映されている音は何となく違っていた。
今まで行ってきた映画館の音とも違えば、
IMAXの劇場の音や、ドルビーアトモスの劇場の音とも違う。
音の明瞭感が全然違う。
ライブ用のスピーカーを使っているだけあってか、
音楽がクリアに聞こえる。
もちろん、セリフもそうだ。
ここまではっきりとした音が聞ける映画館なんて
無かったような気がする。

これが、ガルパン制作陣監修の極上爆音上映になると
どうなってしまうのだろうか・・・。


さて、肝心の初めてのガルパン・・・
ファンの方には本当に申し訳ないのだが、
正直言って、見る前までは血が出まくりとか
そういう系の作品だと思っていた。

しかし、全く違っていた。

「学園モノ」「スポーツモノ」
それと、戦車の組み合わせ。
怪獣映画的なシーンなんてのはない。

こんなに面白かったのか。ガルパンは。
もっと早く観とけばよかった。

これが正直な感想。

個人的には、
あの包帯ぐるぐる巻きのクマのボコが気に入ったw


上映終了後には、観客から自然と拍手が。
一つのドキュメンタリーを見てたような感じ。
その後、場内が明るくなり、
また、係員の方の挨拶で終了、退場という形だった。


こうして、立川シネマシティでガルパンを初めて鑑賞したのだが、
ここは本来の、そして、昔ながらの映画館という雰囲気と、
近代的な建物の融合によって、非日常世界が広がっていた。
そこからさらに、明瞭な音によって
作品の世界観が引き立っていく。

最近は先程述べた、IMAXやドルビーアトモス、
そして山形にもあるMX4Dといった体感型というものもあるが、
ここはまた別の次元で映画を楽しめる空間が出来ていた。

また機会があれば、ここで
極上爆音上映の作品を見てみたい。


と、今回は2つの劇場を1日で見たが、
方向性などは違っている。
だが、非日常世界への扉は、
どちらにもあるのだろう。
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