さて、先日鑑賞した「シン・ゴジラ」
この作品は、通常の上映だけではなく、
IMAXでの上映、4DXでの上映、MX4Dでの上映がある。
邦画でこんな多彩な上映形式を採用している作品って、
あんまり聞いたことがなかった。
IMAXは、このブログでもよく出てきたが、
スクリーンが壁面一杯に広がっており、音響もまた専用のものを採用している。
何度も見ているが、IMAXの鮮明な映像と、
5.1chとかドルビーアトモスなどとまた違った迫力のある音響は
病みつきになる。
一方の、4DXとMX4D
こちらの2つの基本的なものは、座席が動いたりするという点。
遊園地とかそういった施設にあった、
座席が派手に動くアトラクションの映画館版
とでも言ったほうがいいのだろうか?
別物かも知れないが。
そこに、ミストやら風やら香りやら爆発時の煙やら・・・
とりあえず、現場の雰囲気を体感してみようと言うのが、
4Dの上映なのだろうか?
どちらも基本は一緒のようだが、
開発元の違い、座席や体感できるものの違いなどがある。
4DXが韓国の会社、MX4Dがアメリカの会社が開発したものらしい。
山形のMOVIE ONやまがたに導入していたのは、MX4D。
どうもここが、東北初のMX4D対応劇場だったらしい。
見に行きたいと思っていたが、なかなか行けなかったので、
とりあえず、シン・ゴジラの鑑賞で
初体験となった。
座席は、普通の劇場の座席よりも位置が高い。
機材の関係とかもあるらしい。
一応、カップホルダーもあるので飲み物の持ち込みはできるが、
座席が動くのでこぼれやすい。
また、ポップコーンなどの持ち込みも、こぼれるからということで、
スクリーンの入り口で、ビニール袋に入れ替えることになる。
食べ物は、上映前に食べるか、買わないでいくしか無い。
飲み物も、それなりに飲んだ状態でないと、こぼれるだろう。
上映開始前も至って普通だが、本編上映前には、
MX4D鑑賞上の注意の映像が流れる。
予告編の間は、座席は動かないが、
MX4Dのトレーラーの上映から座席が動く。
そして、本編開始。
ゴジラが至近距離にいれば、振動や座席が動くことで、
あの巨大なゴジラがやってきているということが体感できる。
近づいてくることによって、それが更に大きくなる。
航空自衛隊の戦闘機やヘリが移動するとなれば、その移動にあわせて座席も傾く。
爆発すれば、煙が上がり、フラッシュが焚かれる。
水道管か何かが破裂すれば、ミストがかかる。
映像で流れている事象に合わせて、劇場内でも
様々な形で体感することが出来た。
ただ、遊園地などのアトラクションでよくあるものと、
映画館の4Dのものとの違いは、作品のカット割り。
アトラクションのものでは、ワンシーンワンカットだったような気がする。
これによって、最初から最後までずっと4Dの体感は続いていく。
シン・ゴジラでは、複数のカットがある。
ゴジラ上陸のシーンなど迫力はあるが、
ゴジラのシーンと別のシーンが交互に入ると、
4Dの体感がONになり、OFFになり、
映像も別の場所のものが交互に切り替わり、
それがなんども繰り返されていき、
迫力が半減するような感じがした。
殆どの映画は、カット割りによって作られている。
ワンシーンワンカットで作られていれば、
話が地続きになり、そのまま4Dの体感も
増幅されていくのかもしれない。
迫力はあるが、後付されたような感じがした。
「ゴジラが歩いて行くと、こんな感じなんだろう」
ということ体感をするのであれば、
これは面白いかもしれない。
最近は、映像の面では8Kや3D、音響の面では22.2chなども開発されており、
視覚の面、聴覚の面でもどんどん向上しているが、
いつかは限界が来る。
視覚、聴覚以外となると、嗅覚、触覚、味覚。
そのうちの2つの嗅覚と触覚を補おうとしているのが、
4Dの作品ということになるのだろう。
こうして、ドラえもんやアトムなどの
未来の世界が徐々にではあるが、
近づいて行っているのに違いないだろう。