2度目のハリウッド版ゴジラが大ヒットし、
やはりここは本家の日本も・・・ということで、
12年ぶりに復活した日本のゴジラ
「シン・ゴジラ」
エヴェンゲリヲンの庵野秀明監督が、
平成ガメラシリーズの樋口真嗣監督らとともに
挑んだゴジラ。
だが、いままでのゴジラ、
いや、東宝映画作品の特撮映画とは全然別物だった。
怪獣映画・・・近年の映画は、なんというか、
子どもがいて、家族がいて、マスコミが出て、
自衛隊が出て、「なんだかよくわからない兵器」が登場し、
なにか敵の巨大生物が出て、
ゴジラとかモスラとかガメラとかがやっつける。
ほぼ、何らかのテンプレートにそった作品が
多かったような気がする。
それに、物語の展開の仕方、ペースも同じ。
シン・ゴジラの場合、
最初から最後まで、展開が早く
怪獣映画でありながらも、全く別の映画とも捉えることが出来る。
セリフも早口。テンポよく編集されている。
ゴジラ作品だという象徴が、伊福部昭さんの楽曲の数々が
途中で挿入されている。
これで、「ゴジラ」を見ているという感じになった。
また、エヴァシリーズの鷺巣詩郎さんの楽曲も重要な場面で使われているが、
音楽は肝心要な場面で効果的に使用している以外、
極力使わないようにしているような気がした。
エヴァシリーズの雰囲気も、
作品中のあの明朝体の使われ方でなんとなく出ていた。
あと、「なんだかよくわからない兵器」もそういえば登場しない。
ゴジラシリーズといえば、
どうも、奇妙な兵器とか、そういうのが出てくる印象が強い。
防衛省全面協力の下、現実にゴジラが現れたらどうするのかを
徹底的に検証している。これはパンフレット等でも書かれていたが、
現実的な手段などで、ゴジラに対処しようとしている。
3.11などを経験しているため、リアリティが追求された形が
シン・ゴジラだったのかもしれない。
そういえば、この映画。
東宝映画作品と称しながらも、制作プロダクションに東宝映画とシネバザール。
別の会社も加わったゴジラってあったっけ?
あとは、東宝映画といえば、エンドロール。
協力企業が、撮影協力だの、衣装協力だのと分けられずに
一緒くたにされている物が多かったような。
「協力」と出ずに、いきなり企業名がクレジットされていたり。
ちょっと前の映画は、それが当たり前だったような。
それでいて、ドルビーデジタルのロゴが変だったような気が。
ドルビーのロゴの後に、なぜか東宝スタジオとか
東京現像所が別にクレジットされて・・・
と、他の映画とは全然違っていたエンドロールだが、
ようやっと普通の映画(というかドラマ?)と同じエンドロールになった。
協力企業・団体が何の協力だったのかが明確にわけられた。
と、そんなこんなでシン・ゴジラは、
近年の特撮映画を見事にひっくり返してくれたような気がする。
そういえば、庵野秀明主演のアニメに、
庵野秀明監督作品の実写映画は映画館で見たが、
庵野秀明監督作品のアニメーション映画を映画館では見てないな。
これで、シン・エヴァンゲリヲンの制作、大丈夫なのだろうか?
その一方で、このシン・ゴジラ、
MX4Dなるもので見たわけだが。
続劇