庵野秀明主演、宮崎駿監督作品の「風立ちぬ」
ただ、庵野監督が演出家の方からではなく、出演者として出てくるとどうなるのか
それが見てみたくなり、仕事が終わってから、金曜日のレイトショーを見に行った。
この作品がどんな映画なのかという知識なしで。
単に庵野監督主演ということだけで見に行ったのだが・・・。
最終的には涙がこぼれ落ちていた。
私自身ジブリ作品で涙流したのはおそらく初めてかもしれない。
スクリーンに映し出されているのは確かにジブリ作品。
あのジブリの絵であるが、こんなに感動できるなんて・・・ねぇ。
宮崎監督も、自身の映画で涙を流してたようだが、
なんかねぇ、年をとると涙もろくなってしまうのだろうか。
その一方で、この作品の音が今までのジブリ作品となんかちと違っている感じがしないでもない。
効果音。
なんというか、人間の声で効果音収録やってるんじゃね?と思われる部分が多々。
関東大震災発生の瞬間やら、飛行機のエンジン音やら、落下シーンやら。
最初はなんか喉に小骨が突き刺さった感じだったが、徐々に違和感が。
違和感のない音もあるが、これ、もしかしたらというところも。
調べていくと、やっぱり人間の声で効果音を収録していたらしい。
ジブリ作品といえば、どうもファンタジーの中のリアリティというのがある。
千と千尋の神隠しでは、実際に描かれている車と同じクルマのエンジン音を収録したりとか。
一つひとつの音に拘る作品が多いような気がしないでもない。
そのジブリがあえて人の声でやるというのも驚きだった。
音といえば、この映画はサラウンド作品ではない。
予告編では音が鳴っていたスピーカーが静かだった。
スクリーンの方からしか音が聞こえない。
最初はなんかトラブった?それとも演出上意図的なもの?
今日では当たり前のように使われている、ドルビーデジタルやらデータサットデジタルサウンド(dts)やら使われていない。
てっきり、耳をすませばで日本初採用となったドルビーデジタルのように、
最新のものである、ドルビーサラウンド7.1でも使うのかと思ったらそうでもない。
モノラル作品である。
あのバルスで視聴率がよかったり、サーバーテストのようなことになった
「天空の城ラピュタ」からドルビーのロゴが毎回のようにでていたが。
エンディングにも当然映画の最後、スタッフロールの最後らへんに出てくる
おなじみのロゴなんてものはない。
でも、モノラルだからといって音質がよろしくないというわけでもない。
むしろ、幼い頃に見た映画のような感じがした。
以前あった市民会館での映画の上映のような感じ。
MXの開局10周年記念映画とか、巡回上映とか、あんな感じ。
いまや5.1chだの7.1chだのとサラウンドで制作されるのが当たり前だが、
これが以前だったらモノラル上映とかが当たり前だった。
逆にあえて、この手法を取り入れたことで、音が引き立ったのかもしれない。
いや、こういう作品の手法もありなのかもしれない。
そういえば、エンディングのクレジット「この映画を作った人」と称して
全関係者を50音順に並べるのはやめてた。
コクリコ坂からまでがそういうクレジットだったが、
この人が一体作品にどのような関わり方をしたのかが
さっぱり分からない。
だから、元に戻したのかもしれない。
と、作品本編ではなく別のところメインで書いてみた。
確かに庵野監督が演技を・・・となるとどうかとは思うが、
私は泣ける映画だった。
そんなこんなで、9日間にも及ぶお盆休みがスタートした。
はたして、どうなるのやら。
いろいろと。